マインドフルネス その3「心を観る瞑想」

マインドフルネス瞑想は、「心の筋トレ」と評されることもあるように、毎日数分で良いので習慣にするとより効果的であるとされています。
毎日繰り返すことで、「今ここ」に集中しやすくなり、心が穏やかになる時間が増えてきます。
今年度は、マインドフルネス瞑想をいくつかご紹介しましたが、今回は「ヴィパッサナー瞑想」をご紹介します。

セラピールーム-リトリート

マインドフル瞑想 「ヴィパッサナー瞑想」

「ヴィパッサナー瞑想」とは、「心を観る瞑想」です。
呼吸を意識の拠り所としながら、次々にわいてくる思考に気づき観ていく瞑想です。
私たちは、しばしば過ぎ去った過去のことにとらわれてクヨクヨ悩んだり、懐かしんだり後悔したり怒ったりします。また、まだ見ぬ未来のことを期待したり心配したりします。
心が過去や未来に移り 「心ここにあらず」の状態になると、その思考や感情に取り込まれ振り回され、心が不安定になることが多いです。
「ヴィパッサナー瞑想」 を繰り返すことによって、自分の状態に早く気づけるようになり、日常においても怒りやイライラ、過度な不安や心配といった「自分を害
する思考・感情」と距離がとれるようになってきます。
1日数分程度からでもいいので続けてみてください。
床に座布団や布を敷いて胡坐をかき、背筋を伸ばします。椅子の場合は背筋を伸ばして、背もたれにもたれず座ります。手は膝の上にそっと重ねて置きます。
空気が鼻腔を通る「感覚」を最も感じやすい場所を一つ決めて、そこで呼吸の空気の
流れを感じます。
空気が入ってきたこと、そして出ていくことを鼻先の一点で「感じ」、「呼吸をしていることに気づく」ことをします。この作業をひたすら繰り返します。

* この瞑想を始めると、意識は1分と鼻先にとどまっていま
せん。思考がどんどん湧いてきて、つい仕事や人間関係のことが浮かび、それに伴って感情が出てきます。こうした思考や感情が生まれたら、その思考や感情に一時意識がとらわれますが、そのたびに気づいてください。

*「あ、思考していた」「怒りの感情が湧いた」などと気づいたら、再び鼻腔に空気が通る感覚に戻ります。
*禅のような「無」を目指す必要は全くありません。「気づいて鼻先に戻る」を淡々と繰り返していくだけでいいです。

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